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オリーヴ・キタリッジのデイのレビュー・感想・評価

オリーヴ・キタリッジ(2014年製作のドラマ)
4.2
このドラマの原作本「オリーブキタリッジの生活」という本を買っていたと思って、本棚探したら買っていませんでした😅。
(なので、Amazonで早速購入)

3年前ぐらいは結構本を買っていたので、この本の存在は知っていました。
「オリーブキタリッジ」にまつわる話の短編集。
13話あるうちの4話をドラマ化。

エグゼクティブプロデューサーにトムハンクスの名前もあったな…。

舞台はアメリカのメーン州の小さな港町。

例えば、そんな田舎町の主人公になる女性って
いつも笑顔で時にはお節介になるけれど、優しくて、人が好きで面倒見が良かったりするけれど、
オリーブキタリッジは全くの正反対の人間。

オリーブキタリッジは
(私から見ると)結構な嫌なヤツ。

笑顔も余り見せない。
口を開けば"棘のある言葉"や"毒"ばかり吐く。
小さな子供にも優しく無い。

でも、そんなオリーブキタリッジが生々しいんですよ!!
とにかくフランシスマクドーマンドの演技が素晴らしい!!

オリーブの40歳ぐらいから70歳ぐらいまでを演じています。

それに反して、夫のヘンリー(リチャードジェンキンス)はとても心優しい男。

何故、心の優しい夫ヘンリーがオリーブのようなトゲトゲ女と結婚したのかは描かれて無かったけれど…。

夫から「愛している」と書かれたカードと花束を貰っても素っ気ないオリーブ。

オリーブは中学校の数学の教師。
庭で花を育てるのが好き。
そして、とにかく食べる食べる!
実は同じ中学校の国語の教師と不倫している。

片や夫ヘンリーは町で小さな薬局を営んでいる。

夫のヘンリーがゾーイカザン演じる薬局の従業員デニースに対しての優しさ…。
それは父親のような気持ち…に少しプラスしただけに過ぎない。
(牛乳瓶の底メガネ掛けてもゾーイカザンは可愛いかった!!)

そんなヘンリーのことをオリーブが気にくわない。

デニースに優しくしているヘンリーだけれど、オリーブのことをきちんと想っていて愛しているところ。

「私を一人にしないよな?」
とヘンリーがオリーブに投げかける言葉。

一人息子クリストファー15歳。
楽しい会話も笑顔も全く無い食事の風景…。
この冷えた食事の風景が見ててつらかった。


第2話になって、15歳の息子クリストファーも大人に成長し…。

息子クリストファーの結婚式に花柄の生地でお手製のワンピースを作るオリーブ。
そういうところ好きだなー。

息子の結婚相手はカリフォーニアのセレブ。
白人のセレブは日焼けしている…笑

花嫁が
「お義父さんは優しくて好きなんだけれど、お義母さんがねー。服もダサくない?田舎だからしょーがないよねー。」
って陰口言ってるのをオリーブは聞いてしまう。
そこでちょっと泣けそうになってしまった(T_T)。

まあ、オリーブのことだから、嫁に仕返ししますが…。


元教え子たちが大人になってからのあれこれやら…
事件が起こったり…色んなことで話は進んでゆきます。


夫ヘンリーが脳梗塞?で倒れ意思疎通が不可能になって、施設に預けても、オリーブはオリーブのまま…。
感情が揺らがない。
夫婦ってこういうものでしょ?的な…。
当たり前のように夫ヘンリーの身体を拭いたり、かいがいしく世話をしていたりする。

そして、息子のクリストファーはカリフォルーニアガールと離婚してNYで再婚していた。

クリストファーは"母親のせい"で精神セラピストを受けるようになっていた。


夫ヘンリーが亡くなり…でも悲しみにくれる訳でも無いオリーブ。
でも、放心状態になっている

愛犬が死んだら自殺しようかな…。

人生を振り返って、これで良かったのか?私は間違っていたんじゃないか?
って涙を流すのですよ(T_T)。

アラスジをただただ書いていますが💦
とにかく、フランシスマクドーマンドの心がトゲトゲしたオリーブの演技に圧巻なのでした!!

ビルマーレイが良い味出していて、今後のオリーブの人生に光が当たると良いな…と思いました。

フランシスマクドーマンドはこの「オリーブキタリッジ」を演じたことにより
「スリービルボード」の主演を勝ちとったのかな?


とにかく、「スリービルボード」を観たかたは観て欲しい作品です!!

私は夫のヘンリーの愛溢れる人柄が好きでした☆


多分、原作読んでも、このドラマのフランシスマクドーマンドに負けちゃうのだろうなー。
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