MIDORI

マッドメン シーズン7のMIDORIのレビュー・感想・評価

マッドメン シーズン7(2014年製作のドラマ)
5.0
全シーズンの中で最も展開が早かったファイナルシーズン。

とにかくぎゅうぎゅうに詰め込んであります(笑)

前回シーズンの最後に顧客の前で自身の生い立ちを話して会議室にいた全員をドン引きさせたことから、休職という名目で実質クビになったドンは、フレディやドーンの力を借りて会社に探りを入れるところからはじまるシーズン7。

シーズン7のエピソード4【コンピューター】でようやく復帰したドンは、共同経営者だがペギーの部下という立場で復帰したので結局仕事へのやる気は出ぬまま。復帰条件を破って腐っていたときに助けてくれたのは、初代スターリング・クーパーのときに部下だったフレディ。たった一度の過ちで速攻クビにされたフレディと異なり、ドンは何度も過ちを犯しても復活させてもらえた。せっかくのチャンスを無駄にするな、武器を持って闘いに行け、と喝を入れてくれたフレディとドンの友情にグッと来ました。あのとき、本当はフレディをクビにしたくなかったドン。それ以降ドンやペギーをはじめとするクリエイティブたちはフレディとまだ親交があり、クビにした会社の仲間が困っているときはいつでも助けてくれるフレディの人柄に涙でした。こんなに良い人いるのか?

シーズン1から出ていた全員が激動の時代を駆け抜けて、10年の間に居るべき場所、やるべきことを見つけたファイナルエピソード。

シーズン7の最初は会社にいたら嫌だな〜というお局になってしまったペギーも、ファイナルエピソードでようやく幸せを掴んで安心しました。このドラマはドン演じるジョン・ハムに魅了されますが、演じ分けが大変だっただろうなと思うのが、ペギー役のエリザベス・モス。世間知らずの新人秘書だったか弱いペギーが最後はバリバリのキャリアウーマンに。この成り上がり方は本当尊敬するし、私もいつかこうなりたいと思う対象。エリザベス・モスがどんどん気難しくなるペギーを毎シーズン上手く演じたことで最高のキャラにしました。

ジョーンもいつも社内外の男性から下心丸出しの誘いやセクハラばかり受けていましたが、ようやく進むべき道を見つけ未来を切り開きました。ジョーンは私にとって憧れの女性です!華があって、知的で、常に冷静で、かつ駆け引きにも強い。ジョーンの良さはシーズン1の頃から一つも変わらず、現代でもその良さは変わらないでしょう。

観たことない人は本当にもったいないと思うくらい、MAD MENは面白いです。

時代の流れとともに変わるもの、新しいものの登場。それと対局に、時代が変わっても変わらぬべきものの良さ。変わらぬべきものは60年代から70年代になったときだけでなく、現代にも通じるものがあり、本当に良いものというのは時代を超えるのだとこのドラマを見て感じました。

ドンの妻はやっぱりベティであること、ピートの妻もやっぱりトゥルーディー。

最後の最後にドンは自分探しの旅へと出てしまいますが、最後のシーンはきっと戻るべき場所へ戻ったドンの作品なのかなと思いました。このシーズンに限らずシーズン2などで突然失踪したことがありましたが、ドンには完全に無になれる休みというのが今までありませんでした。辛い過去や新しい人生の立て直し、新しい人生を邪魔する者の登場や秘密によって崩壊した家族。40数年をものすごい勢いで駆け抜けたドンにとってようやく無になって一人で己を見つめ直すことができた横断の旅は、最後のシーンへと繋がり、帰るべき場所を見つけることができたようで良かったです。

女たらしで酒好きなロジャーもなんだかんだいって唯一無二のドンの親友。二人は似た者同士で互いを助け合い、このドラマを面白くしてくれました。

このドラマを初めて観たのは高校生のときで、正直良さがわかりませんでした。その後社会人になってから何度か観ましたが、自分がそれなりの会社に勤めてわりとハードな仕事をし始めてからようやくこのドラマの本当の面白さに気づいた気がします。仕事に疲れたときこそ、私はこれからもMAD MENを観ます。仕事は生き甲斐なのだと、このドラマを観ると感じることができるのです。