ShinMakita

THE WIRE/ザ・ワイヤー シーズン1のShinMakitaのネタバレレビュー・内容・結末

4.8

このレビューはネタバレを含みます

ボルティモア…麻薬密売人ディアンジェロ・バークスデールが殺人で起訴され裁判になるが、目撃者たちが一斉に土壇場で供述を翻し無罪になってしまった。驚く判事が旧知の殺人課刑事ジミー・マクノルティにわけを尋ねると、マクノルティは「バークスデール・ファミリーが証人に圧力をかけたのでしょう」と答えた。マクノルティは、管轄地域フランクリンテラスが麻薬に汚染されており、そこを支配下に置くデカイ組織があることに、以前から忸怩たる思いを抱いていた。そこで判事に訊かれたのを機に、バークスデール・ファミリーが組織を束ねており、そのナンバー1がディアンジェロの叔父エイヴォン・バークスデールであることを話してしまう。判事は市警上層部に連絡するが、市警麻薬課はバークスデールを把握しておらず、麻薬課主任のダニエルズ警部補は赤っ恥をかいてしまう。
そんなわけで、市警上層部はバークスデール・ファミリー摘発を決定。そのための特捜班が編成されることになる。ダニエルズ警部補の指揮のもと、殺人課からはマクノルティ、麻薬課からはキーマ・グレッグスが参加。その他の部署も人員を派遣してくれるが、これ幸いとお荷物なダメ刑事ばかりを送り込んできてダニエルズは頭を抱えてしまう。地味な監視任務をこなせないダメ刑事たちが勝手にバークスデールを挑発したり、マクノルティが単独行動を起こしたりと、特捜班はまるで機能せず、前途多難な日が続くのだが……




「THE WIRE /ザ・ワイヤー」。アメリカの刑事ドラマの中でもとりわけシリアスでリアルな傑作シリーズ。日本ではソフト化されておらず、10年前から見たい見たいと願っていた番組ですが、ついにAmazonプライムで無料配信です。



欠点だらけの刑事たちが集まった掃き溜め班の話が地味に続くのですが、だんだんキャラの個性が見えてきて楽しくなってきます。タイトルのワイヤーとは盗聴のことですが、ボルティモア市警にはロクな機材がなく、盗聴捜査はできないという設定。とにかく組織の売り場である団地にガサ入れて摘発しようとするダニエルズと、盗聴と資料収集を続けて一気にバークスデール逮捕に漕ぎ着けようとするマクノルティとの対立も見どころです。捜査と同じで忍耐力を要するドラマですが、オススメでございます!
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