るる

アトランタのるるのネタバレレビュー・内容・結末

アトランタ(2016年製作のドラマ)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

2017年11月にHuluでいくつか見て、2018年9月にFOXチャンネルで。これは押さえとかなきゃいけないやつ、全部きちんと見たいと思ってたので、見られて良かった。俺たちのリアル。映画『ゲットアウト』と合わせて。

気まずさ、言葉にならない居心地悪さの表現が絶妙。そうなんだよな、世の中すぐに怒りだとか激しい感情に繋がるようなことばかりじゃない、感情というのは単純に区分けできないし、いつも大きく動くわけじゃない、ただこういうのが絶え間なく降り積もっていることが、ストレス、という。現代の差別だったり生きにくさの正体を看破してくれたようで良かった。

黒人男性パートより黒人女性パートが好きだったかな。興味深く見たのは踏んだり蹴ったりの6、皮肉の効いた7、白眉といっていいんじゃないか9話あたり。

5話、黒人のジャスティンビーバーってどういうことなんだ、彼がアトランタに移住したことと関係してる? アーンの不思議な体験は素直に面白い。
6話、尿の抽出作業、本当に生理的に無理なんだけども…ルールに対して真面目にぶつかろうとして損をする、あのシチュエーション、ほんとさいあく、ああいうのが一番腹立つ、建前ってなんだよ。白塗りの生徒の存在が7話に繋がっていってなんとも言えん。

しかし6の女の対比、皮肉が効いてて良かったな、9もだけど。賢く生きてるように見える勝ち組のように見える女は、女は男に認められなきゃ生きられないと嘯く、いるよな、こういう、独力で頑張ろうとする女を嘲るような女…私にはフェミニズムは必要ないと言わんばかりの態度…賢い女の振る舞いだから余計にタチが悪い、賢いのに人を踏みにじる、困る…成功者然としてるからまた困る…そしてこういうの、男には伝わりづらいんだろうな、というこの感じな…9話ラスト、君のようなひとが身近に居てくれてよかった、って感じがしてよかった

目の演技が印象的で、黒い肌に白い眼球は目立つ、だからこそ演技のポイントになりうる、発見だった。日本人、というか東アジア人の場合、表情よりも撮り方で工夫するしかない部分かも、なんて
るる

るる