シーズン2のラストでヨーロッパツアーに行ったアル達がこんなになっているとは誰が想像しただろうか。
ヨーロッパという外国、白人、ライトスキンの黒人など人種、国籍や文化などあらゆる方面からの異質さを描いた作品となった。毎回主人公達が奇妙な物語を通して「外側から見た私たち」を体験していく。
1話の誘拐回は『スモールアックス』の5話を最近観たばかりなので同じ題材を違ったテイストで見れたのは面白かった。
「ビッグペイバック」では奴隷として扱われていた人々の子孫が奴隷主の子孫を訴えることができるようになった話。当事者はもう何十年も前に亡くなっているのに子孫達が代理戦争をするかのように事態を蒸し返していく。ただ搾取側と被搾取側では事の大きさが変わってきており、現代の黒人にとって奴隷制は過去の遺物ではなく、今もなお続く差別がそれを物語っている。
日本だと少し似たような状況で慰安婦問題があったりするけど、これが黒人奴隷問題がこのエピソードのように現実で起こるかもしれないとなると恐ろしい。ここまで来ると本当の弱者って誰なんだと非常に考えさせられる回だった。
