違和感に違和感を重ねると、不思議な化学反応を起こす。
フランスの小説家〝ジョルジュ・シムノン〟原作の〈メグレ〉シリーズは、〝ジャン・ギャバン〟を始め様々な俳優が演じた犯罪推理ドラマ。
違和感その1はフランスを舞台にしているが全て言語が英語。
違和感その2は『Mr.ビーン』でコメディアンとしての印象が強過ぎる〝ローワン・アトキンソン〟が、寡黙で渋いメグレ警部を演じていること。
BBC製作で時代設定も『シャーロック・ホームズ』や『ポアロ』と重なるので描き方の雰囲気が似ているものの、ミステリー度が低くい反面〈メグレ警部〉の地道な捜査と信念が犯罪者をじわじわとチェスの様に追いつめる。
最初はフランスの地でパイプを咥え寡黙な〝ローワン・アトキンソン〟が、逆に滑稽で不思議に感じてしまう違和感。
その違和感はウナギのゼリー寄せとエスカルゴのグロテスクな組み合わせだったのが、次第に紅茶とマカロンなら美味しいじゃないかと思うように慣れてくるような…。
完膚無き迄に笑いを葬り去った〝ローワン・アトキンソン〟の別の一面も悪く無い..☆,