"Take your time." 確かにこれは時間をかけて見るに値する、非常に冷たく難しく大人なポリティカルサスペンス。1話目の冒頭から主人公のキャラがよく出ていて格好良いも同時に普段ならカウンセリングを必要とするような脆さも随所に滲み出ていて不安にさせられる。戦争のトラウマ、PTSD、過去に足を取られる。それらの緊張感をより際立たせるのが主演デイビッド・バッド役リチャード・マッデンの野性味溢れる魅力の中にチラリと垣間見える知性、静と動を使い分けるような好演。影がつきまとう公私共に泥沼ズブズブでリアル。全6話中ある大きなプロットポイントを向かえてからは何事も主人公一人で対処してまさしく大した実働部隊。そしてまた出てくる女性出てくる女性皆強い。スリリングで居心地悪く謎が次の謎を呼び次第に引き込まれてしまう。手に汗握る展開と掘り下げられていくキャラクター描写の波状攻撃、巧みなストーリーテリングには舌を巻く。終盤にかけて誰も信じられなくなりそう。やはり物語そのものよりキャラクターが大事なのだと痛感させられる。にしてもテロ、連続して起こりすぎだろ！と言いたい脅威・物騒さも次第に単なるフィクションには見えなくなってきている現状があるからより背筋が凍る思い。色々な組織が複雑に絡み合っていて覚えられない問題も若干あり。
デッドマンスイッチ「スイッチを押したまま動かないように」Nothing personal. 「よくやった」→いや、詫びろよ！
