NHK版のファースト金田一をやっと見た。
ハセヒロらしい破天荒なところのある金田一像が新しい。
そしてまた、これまでの金田一シリーズが良しとしてきた家父長制やら運命やらをまっこうから否定する態度表明も新しい。
復員兵である金田一、本当の地獄、本当の悪魔はなにか…という厭世的気分を隠さない。
己が熱くなれる謎解きこそが、この世に止まれている理由だと思い至る。
殺人を未然に防ぐのが目的ではない。おこった事件のわけを知りたいのだ。それは戦争でなすすべもなく死者を見送ってきた彼が、死者たちはなぜ死なねばならなかったのか理由を探し続けているという事かもしれない…
市川崑の映画化作品は、殺人者側の背景に寄り添う演出になっていたよえに思うが、NHK版は金田一自身の思いを反映させた脚本になっていて興味深い。
しかし噂には聞いていたが、ディオ顔負けの無駄無駄無駄無駄〜!!にのけぞった!奥田瑛二の顔芸も素晴らしかったです(^^)