なゆ

母、帰る〜AIの遺言〜のなゆのネタバレレビュー・内容・結末

母、帰る〜AIの遺言〜(2019年製作のドラマ)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

実際にありそうでありえない、ちょっとホラーも感じる介護AIとその家族のお話。主人公親子と同じように「たかがAIやが」とは思いつつ、結構切なくて、見ながら変なスイッチが入ってしまいベロンベロンに泣いてしまいました。生き返らせて、もう一回今度は元気なままお別れする、ってなかなかしんどいぜ。私なら消去ボタン、押せん。見終えて「母さん元気かな…」と思い始め、自分の母親にたわいもないLINE送る始末(30代一人暮らし独身)。あーあ、影響受けすぎ。

いつものことながら、柳楽くんの"何か"を含んだような演技に魅了されます。その"何か"は、寂しさだったり、憤りだったり、優しさだったり。主人公の心の機微をちゃんと表現しています。彼が声を荒らげると心が揺さぶられ、彼が泣くともらい泣きしてしまう。怒りの演技も、泣きの演技も、天才。イカツいオールバックやツーブロに柄シャツ、みたいなスタイリングの多い柳楽くんですが、直ちゃんみたいなフツーっぽいスタイリングでの登場は大変珍しく、ゆるふわ前髪あり優男、最高。感謝。

連ドラでも映画でもなく、たったの50分でここまで濃い内容にできるのは、なかなかすごい。NHKの単発ドラマ、侮れません。オール富山ロケの撮影もマル!のんびりとした優しい空気が感じられてよかった。
なゆ

なゆ