あまね

マニフェスト 828便の謎 シーズン1のあまねのネタバレレビュー・内容・結末

4.8

このレビューはネタバレを含みます

突如発生した乱気流に呑まれたモンテゴ航空828便は、辛くも難を逃れ、無事に飛行を終えた――はずだった。
しかし、乗客たちが降り立ったのは5年半後の世界。
聞けば飛行機は行方不明になり、突如5年半の月日を超えて姿を現したのだという。
乗客たちはそれぞれ死亡したものとして、世間も家族も動き始めていた。
一体、飛行機に何が起こったのか。何もかもが謎に包まれる中、乗客たちに異変が起こり始める。
危険や事件を知らせる「呼びかけ」と呼ばれる幻覚や幻聴が起こり始めのだ――。

SFなのかオカルトなのかファンタジーなのか……その全てなのか。
あっという間に引き込まれ、一気見してしまった。
そしてシーズン1を見終えて一言、『なぜここで終わる-----っ?!』
そりゃ、シーズンは続くよ? でもさ、もっとすっきり終わらせて? 待て次号!みたいなところで終わらせるのはあんまりじゃない⁈
でもでも、面白い。とにかく面白くって、止まらない。
久々に一気見するほど面白い作品に出会った。

失踪期間が5年半というのが、まず絶妙!
生活常識が変わるほどの期間ではない。けれど、人生という点から考えれば結構色々なものを失ってしまう。そういう長さ。
残された人も、諦めて前を向き始める頃合い。
長くも短くもない、一番痛みが大きい長さだと思う。

それから、話の作り方がとにかく上手いと感じた。

飛行機が時を超えたという大きな謎。それを解く鍵となる「呼びかけ」(幻聴や幻覚)の謎。そして呼びかけが導く、現実世界の事件の謎。
大小さまざまな謎を少しずつ解き明かしていくことで、とにかく飽きさせない。そして、謎解きのペースもとても良い。
だらだらと引っ張られて謎解きに飽きることもなく、かといってあっさり過ぎるわけでもなく、いいタイミングで解答を見せてくれる。そして次の謎が提示される。
テンポがよく、惹きつけられた。

そして、謎解きとは別に人間ドラマもしっかりある。
主人公のベンとミカエラそれぞれに、家族との溝、恋人の喪失など重たいテーマがあるのだ。
家族のもとに帰ったベンは、5年半の間に妻に恋人ができたことを知る。幸せだった家族がぎくしゃくしてしまう……。
一方のミカエラは、婚約者と親友が結婚しており、自分は過去の人間になったことを知る。けれど、彼女はここから再びかつての恋人との距離を詰めていく。
ベンとミカエラの人間関係のベクトルは、逆方向に描かれているように感じた。得たものを失いそうになるベン、喪ったものが戻ってくるかもしれないミカエラ。逆方向の二人の人生が絡み合うので、これまた面白い。
謎解き、ベンの人生、ミカエラの人生……それぞれをテンポよく見せられて、あっという間に見入ってしまった。

ちなみに、シーズン1では謎はまだまだ明らかにならない。
否、そこそこ明らかにはなるけれど、謎の上にさらに謎が重なって、まだ全体が見えないといった感じだ。
飛行機が消えた謎そのものについては、まだまだ解き明かされそうにない。
でもとにかく面白い!