シーズン1から批評の対象がさらに広く、深くなっていく。若者のメンタルヘルスや移民、宗教、メディアや右派左派などの思想、人種やセクシュアリティなど、アメリカ大統領選を前に深化するアメリカ、世界の分断をより偽悪的に、グロテスクに映し出す。
これまでヒーロー映画で積み重ねてきた様々な「教え」が全てパロディになり、ヒーロー映画好きにとってはこれからもこのドラマの存在を意識せざるを得なくなる恐ろしい存在。
もはや絶対的な悪は過去のものであることが、ナチスの凡庸な使われ方、クリシェとしての黒幕ナチスから見えて来る。今後抽出する悪はどのようなものなのか楽しみ。
