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マインドハンター シーズン1のESRのレビュー・感想・評価

マインドハンター シーズン1(2017年製作のドラマ)
4.2
犯罪者の心理を分析し、プロファイリングの手法を確立しようと試みるFBI捜査官ホールデンとその同志のストーリー。
テンプレ的な、凄惨な事件の映像描写やそれを主人公が解決するカタルシスのあるドラマとは異なる手法が特徴。

やはり研究対象である連続殺人犯との面会シーンに一番惹きつけられる。
特にエド・ケンパーの人物描写と俳優の演技が秀逸。彼の殺人犯としての自分を客観視するインテリジェンスは、本来憎むべき社会の敵である惨殺犯に、好感すら覚えるような興味深さをもたらしている。

また、ホールデンが地元警察から相談される形で捜査協力することになるいくつかの事件は、何ともいえない後味の悪さで終わり、会話劇中心でともすれば単調になりがちな本作に刺激を与える。

何人もの連続殺人犯と接する中で思想や行動が先鋭化するホールデン(その過程の恋人との関係悪化やよくある組織のゴタゴタは凡庸な感もあったが)と視聴者に冷や水を浴びせるようなラストにも、次シーズンへの興味をかき立てられる。
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