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マインドハンター シーズン2のGreenTのレビュー・感想・評価

マインドハンター シーズン2(2018年製作のドラマ)
5.0
FBIの行動科学課がシリアルキラーにインタビューするシーンでもう目を離すことが出来なくなりました。

シーズン1を観ていたので、「どうなったのかな」くらいの軽い気持ちで、流したまま家事をしていたのに、いつの間にか座って観てました。

一番凄かったのは、凄惨な性犯罪を生き残った被害者のインタビューのシーンで、犯罪の描写がないのに、役者がしゃべっている演技だけで引き込まれます。

あと、チャールズ・マンソンにインタビューしに行くシーンも凄くて、マンソンの登場から緊張感がすごいし、マンソンを演じた役者さんも、一世一代の演技というか、演じる側も撮る側も真剣勝負って感じがビンビン伝わってきます。

こういう印象的なシーンに引き付けられてストーリーをちゃんと追ってみると、FBI内部の派閥争いとかポリティクス、主人公たちの私生活など、FBI捜査官も人間だ、という深みもちゃんと描かれているし、その話がまた面白い。

ディレクター・プロデューサーがデヴィッド・フィンチャーなので、「延々と続く『セブン』」って感じで、画面のトーンがまさに『セブン』なのですが、TVシリーズにして正解だなと思いました。ジリジリとしか進展しない、永遠に続くと思われる連続殺人事件の捜査。主人公たちが関わっている事件と並行して、今日もどこかで行われている他の犯罪。これらがいつまでもいつまでも終わらない感じは、1本2時間の映画では表現できないと思いました。

特に今回興味深かったのは、テンチ捜査官の息子に問題が起き、それが犯人のプロファイリングに影響するところが良く描かれているところでした。また、アトランタで黒人の子供ばかりを狙う誘拐殺人事件の捜査では、南部の人種問題が捜査やプロファイリングに与える影響や難しさが良く分かって、も~途中で観るのを止めることが出来なかったです。

シーズン1がすごい良くて、評判にもなったのに、シーズン2発表まで結構間があったんですよね。流行ったからってちゃちゃっとシーズン2を作るって感じじゃなくて、きちんと一話一話納得いくまで練り込んである感じがします。シーズン3も、デヴィッド・フィンチャーの別のプロジェクトが終わるまで手を付けないらしいんですけど、待たされる価値アリです!!
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