【短】『デアデビル』season2で登場したアンチ・ヒーロー「パニッシャー」の単独ドラマシリーズ。
もちろん殺人マシーン・パニッシャーの無双っぷりも魅力ですが、それ以上にイラク戦争以後にアメリカが背負った「罪」を浮き彫りにしていることに感心します。キャプテン・アメリカがアメリカという「国家」に裏切られ、その国家に闘いを挑んだ『キャプテン・アメリカ/ウィンターソルジャー』同様、アメリカの国家に立ち向かうパニッシャーの死に場所を求める孤独な闘いに燃えました。
毎話、毎話、これでもかとパニッシャーのPTSDに苦しむ描写を入れ込むドSな語り口も、最後にようやく「家」を取り戻したある男の物語で何とか癒されます。「戦い」に囚われた男がようやく自由になるも、実は生きる目的を失った彼は全く自由ではないという切なすぎる着地も見事。
