このレビューはネタバレを含みます
まあ結局夜を徹して観るよね。Netflix =MARVELドラマでパニッシャーが一番いい!!フランクが一番リアルで、苦悩に満ちていて、愛らしいから。すぐ甘えてキレるカンフーキッズは打ち切りしゃーないよ。それはもう。
前回はブロマンス風のバディムービーでマイクロのキャラが最高に良かったけど、今回はフランクガールズとでも呼べそうな、女子たちが結束してフランクを支えるあたりがいい。マダニ、カレン、そしてエイミー。
エイミーは最初イライラするけど笑、もっとも一般庶民目線だからぽろっと正しいことを言ったりするのと、あと完全にフランクの娘が重なって。不思議な親子の絆を結ぶあたりが胸キュン。
マダニはだいぶ今シーズン自分を見失ってて、情緒不安定なんだよなー。ヘリでフランクをピックアップしに来た時は最高だったけど、その後、ビリーの逃亡とともに完全に精神安定を欠いて、ビリーの愛人に成り下がるあのくそ精神科医、あの蛇のような女にカマかけられたりするし。絶対にあの時点でも壁にビリーが開けた穴があったはずなのに、それも見落とすし。やっとe10くらいで本来のマダニに戻るけどね。
しかし…s3があったらあの精神科医がヴィランズでカムバックだったのかしらと思うとゾッとする。男の未熟さにつけこんで、自分のアイデンティティの基盤を強くしようとする女が世界で一番嫌い。蛇みたいな女だったことよ…
あと、マホニーの単細胞バカぶりも、超フラストレイテッド。こういう邪魔するいいやついるんだよなー。番狂わせっつーか。最後、自分がフランクに救われた途端、理解のある方に回っちゃうのも単純で、まぁ、このシビアなドラマの唯一の牧歌的良心とでも言いますか。
あとウィルね。クリミナルマインドのウィルね。ときどにこういう猟奇的冷酷殺し屋やるけど、似合ってた。宗教的狂気も宗教的政治も気味が悪い。最後、なかなか良かったんじゃない。「俺はキャッスルに何もされていない」あたりから、良かった。元狂犬の、ただのパパ。
個人的にファスコ刑事のちょい役ぶりに爆笑したわ。イコライザー2でもくっそちょい役だったよね。ファスコ大好きだよ、ファスコ。
あと、真面目な話でいくと、かなりの暴力描写をするドラマでありながら、暴力が生む絶望、悲しみ、無力さ…そういうものを克明に描き出しているドラマだと思う。エイミーが銃を持つシーンとか、銃規制の背景を思うと辛くなるけど…政治性も含めてみたときに称賛される描写ばかりではないが、戦争と暴力がもたらす悲劇を、その恩恵にただ預かるつもりの人間たちに突きつけている感じはある。
暴力そのものより、暴力に方向づけをするなんらかの強欲や、政治的欲求の恐ろしさを感じたかな。
うむ、健在であった。