MasaichiYaguchi

全裸監督のMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

全裸監督(2018年製作のドラマ)
4.0
本作のモデルになっている村西とおるさんは、我々世代にとって“ハメ撮りの帝王”として一世を風靡した立志伝中の人である。
特にクリスタル映像やダイヤモンド映像時代、監督作品に“お世話”になった当時20代の男性は数多くいると思う。
1980年代を見事に再現した舞台で、山田孝之さんが村西監督に成り切っている本作を観ていると、「ナイスですね~」「ゴージャスでございます」という独特の「村西トーク」と共に、女性に奥手で悶々としていた当時の自分が蘇りました。
映画的な演出やアプローチで“改変”されているとは思うが、時代の風雲児として“出る杭は打たれる”の如く、監督があれ程までに業界からバッシングされ、村八分されていたことを本作を通して初めて知った。
不遇な幼少時代、成人して家庭を持ち、セールスマンとして成功しても報われない虚無感、それらにリベンジするかのようにエロを売りにするアンダーグラウンドな世界に挑んでいく主人公の姿に思わず共感する。
タイトルやAV業界の覇者である村西とおる監督を主人公にしていることから“エロい作品”だという印象を持つ人が多いと予想されるが、多少そういう要素はあるとはいえ、本作は自己変革や自分の夢に向かっていく貪欲さを描いた青春(性春)ドラマだと思う。