MichinoriTaka

全裸監督のMichinoriTakaのレビュー・感想・評価

全裸監督(2018年製作のドラマ)
3.2
また山田孝之が可笑しい事やってるぞ!と期待したけど、ちょっと肩透かし。いや、普通に地上波じゃ見れない内容だし、ジャニーズやら、吉本やらの問題湧き出た2019年にこんな豪華キャスト集めてネット配信で作品をやるのには大変意味があるし、(ピエール瀧も出てる)笑ったりもした。でも、キャスティングと衣装以外は印象に残るショット(撮影・照明)、台詞や心理描写(脚本)、繋ぎ(編集)、そして世界観の再現(美術・音楽)が無い。全体的に中途半端。

音楽を例に取ると、80年代という設定だったり、昭和から元号が変わる描写があるなら当時流行りの邦楽をもっと使えばもっと深みがましたのになあ。例えば何度か流れてた曲RocksはUKバンド、Primal Screamが94年に発表してる曲だけど、この曲を何度か使う理由がわからない。その他のオリジナル曲とかもボヤッとしてる。

だって、Netflix最大のヒット作であろう『ストレンジャー・シングス』なんて、80年代の世界観を未だ嘗て無いレベルで再現してて、その再現性がフィクションとしてこの作品の魅力に直結してる。この年はこの映画が公開されて、こんなCMが話題になって、翌年はこの曲がヒットしたと言ったレベルで拘ってるし、それらが劇中でも重要な物語のピースになってる。全裸監督にはそういう要素が無い。

ちょっと長くなって辛口になったけど、日本映像界の未来を少しでも良くしたいと考える1ファンからの意見でした。でも山田孝之はこのまま突き進んでほしいっす!
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