たかさき

Fleabag フリーバッグ シーズン1のたかさきのレビュー・感想・評価

Fleabag フリーバッグ シーズン1(2016年製作のドラマ)
4.5
クセになる語り口、カメラへ語りかける“第四の壁の突破”が逆に、そうでない時の閉塞感を増長させる。我々と目が合わない時の彼女は、切羽詰まっていて、手いっぱい。“本音”を語るはずの我々への問いかけさえも、時に嘘や強がりになる。取り返せない過去のカットバックと、騒々しいタイトルバックと、止まらない皮肉や冗談が、人生の苦味を引き立たせる。

最終話、衝撃の告白、真実の発露で、フリーバッグはカメラを見ては目線が外れる…泳ぐ視線の繰り返しに動揺が表れる。すごい演出。揺れ騒ぐ心を目線で表現できるのは、第四の壁の突破を組み込んできたこの作品ならではのやり方。素晴らしい…!
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