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ケイゾクのKentaのレビュー・感想・評価

ケイゾク(1999年製作のドラマ)
4.8
東大出身の新人刑事の柴田は、捜査一課弐係に配属することになる。この課は通称"ケイゾク"と呼ばれており、刑事が解決できなかった難事件を継続捜査する課であった。
課に所属するのは、野々村係長、谷口、近藤、木戸、そして、真山。のんびりまったりとした閉塞されたオフィスで働く彼らだが、柴田の登場により、刑事が解決に至らなかった難事件をどんどん解いていく…。

堤幸彦監督ならではの笑いを挟んだサスペンス。
正統サスペンスなのに合間の笑いがあるのが今作の好きなところ。そして、不穏なオープニングに不気味なBGMも大好きだ。随所にユニークなモノやセリフが挟まれており、退屈なんてものはしない。だが、サスペンスの内容は若干薄め。犯人はわかりやすいし、仕掛けも観ていくと分かってしまうものもあったり。ただ、始まりから終わりまでのスピード感もちょうどいいし、笑いもあるため、そこに重きがないとしても面白い作品だ。

真山と柴田。
二人の関係はとにかく大好き。これからは『SPEC』シリーズへと続いていくのだが、その中の当麻と瀬文よりいいかもしれない。最終回の涙の頭クッセェは、笑っていいところなのかもしれないけど、つい涙が出てしまうくらい二人には感情移入ができた。

謎深き宿敵"朝倉"。
面白い展開で終わったものの、スッキリ完結してない今作のドラマ。この先どうなるかの予測ができない。このドラマでは、スペックホルダーの概念のようなものは出てこないが、朝倉は完全にスペックホルダーであると思う。詳細は不明だが、人を操れて容姿も変えられる?人を操るのは確実だろう。そして、朝倉は死んでいない。

もう、10年以上も前のドラマにも関わらずここまで楽しめるのは実力そのものであると思う。中谷美紀と渡部篤郎のタッグは大成功だったと思える。野口五郎の演技も実力派で、最終回の演技はサイコそのものだった。褪せることなく人気な理由も分かる。
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