ひろ

3年A組ー今から皆さんは、人質ですーのひろのレビュー・感想・評価

3.7
菅田将暉演じる柊一楓が、3年A組の生徒を人質にして、自殺した女子生徒の裏にある真相を解いていくミステリー学園ドラマ。
しかし、ミステリー要素は、最終話まで興味を引っ張らせる為だけに機能しており、毎回終盤に描かれる柊先生による説教がメインだろう。
したがって、謎解きとしての作りがやや雑であり、大事件である割には、学校に押し掛ける保護者やマスコミの数が少なかったり、フラッシュカットや回想の多用が安っぽかったり、高校生が動画の解析できるなら専門家が先に解析するだろう……など、その他にも色々と問題がある。
ただ、細かい問題点を気にさせる暇もない程の力業でどんどん物語を進めていくのが良い所ではないかと思う。

生徒が発言する時に何故か必ず席を立ってから言葉を発する謎ルールがある『3年B組 金八先生』は、ただただ説教臭くて今の時代には合わない。
『ごくせん』や『ROOKIES』も、不良文化衰退及び不良がきちんと通学する矛盾に耐えられない為、不良学園ドラマも時代に合わない。
それらの隙間を縫って登場したのが『3年A組』なのか……。突拍子もない設定の中で繰り広げられる説教は、説教臭くない。
最終話では、説教の対象相手が学校の外へ向き、先生と生徒の関係性の中での説教ではない為、「どの立場で説教してるのか」という意味では、やや説教臭くなるが、それを劇中のSNSがツッコミを入れるカタチになるのが良い。先生の説教内容も明確に伝えることも出来た。

第6話は、生徒が誤った情報を動画で撮影してSNSに投稿し、それについて柊先生が説教する場面があった。
この放送直前に、くら寿司やセブンイレブンなどのアルバイトによる不適切動画投稿が多発し、大問題になったばかりで、放送のタイミングがバッチリだった。
勢いのある作品は、良いのか悪いのか、放送のタイミングの運にまで恵まれている。