ブレンダン

3年A組ー今から皆さんは、人質ですーのブレンダンのレビュー・感想・評価

1.0
どうやって爆弾とか銃とかを入手したのかとかは小さな問題です。でも、柊の計画でもし武智が自殺していたらどうでしょうか?現に武智は柊の計画通り幻覚を見るまで追い詰められてました。なぜ柊には武智が自殺しない確信があったのでしょうか?武智が死ななかったのは柊を殺人犯にしないために他なりません。つまり脚本の都合です。ご都合主義が物語の核にまで浸潤しているのが問題なのです。登場人物の行動からネットのつぶやきに至るまでこのドラマでは柊に都合の悪いことは起こりません。
柊の「自分は絶対正しくてネットや世論はバカだ」っていう考え方はベクトルが逆なだけで本質はネットと一緒なんです。柊先生はネットの暴力性について問題提起するために暴力を用い多くの人々を危険に晒しましたが、地道にネットの危険について啓蒙活動するのとどっちが正しいか「グッ、くる、ぱっ」して欲しかったです。周りの人ももっと柊に批判的であるべきだし、ほだされて同調するのはネットの野次馬と同じです。ネットに批判的な柊が極めてネット的な手法である炎上商法に手を染めてしまったのは皮肉ですね。
全て計画通りに進むため柊が自分を疑わないし成長しないというのがこの作品の最大の欠点です。少なくともラストは自分の計画を生徒が上回るべきでした。「生きて罪を償え」と生徒が柊に言う展開でいいのでは?折角そうなりかけたのにそれも計画の内だって言われると閉口してしまいます。
ネットが悪いことに異議はありませんけど、そればっかり強調してしまうと他者を排除した世界に安穏としているように見えてしまいます。いじめの加害者は許されたのでしょうか?