このレビューはネタバレを含みます
若き日の藤原竜也が罪を犯す役なので、狂気を宿した人物を演じているのだけど、それをある意味精神的な幼さとして、理解できる線上で存在させていることに驚いた。藤原竜也って若い頃から頭抜けた天才役者なんだなと見せつけられた。
古畑が対峙した数多くの人物の中でも、面白いキャラクターだったんじゃないかと思う。
それでいて、この話の最も面白いところは、倒叙ミステリでありながら、別に真犯人がいるということ。本人に動機があって、本人が自らの意図で実行をしている場面が収められているのに、それが真相ではない。
共犯ではなく、まるでマペットショー。
それまで観てきた話が一気に形を変える。
犯人役のキャストの属性を活かした話が多いイメージのドラマだけど、これはミステリとして上質でとても面白かった。