うっちー

キングダム シーズン2のうっちーのレビュー・感想・評価

キングダム シーズン2(2020年製作のドラマ)
4.3
 キャストは豪華だし、かなり気になっていたのに、なんとなく1から放置していたドラマ。ゾンビも時代劇も好きなのに。で、コロナ禍でおすすめされ、意を決して見始めたら、面白いのなんの。
 まず、かなりエグい。ゾンビ自体も怖いし、彼らが食らう人間の内臓とか見せるし、何度も。また、時代劇の殺陣というか、戦い描写での斬首を含めた残酷描写がまた、かなり激しい。全部観てないが、『ゲーム・オブ・ザ・スローンズ』の様。また、王家の家督争いという、韓国時代劇ならではのドロ沼人間ドラマもあり、飽きる暇がない。王子も大変だよ⁉️

 王子じゅなくて、世子様に扮するチュ・ジフンは文句なしのカッコよさ。その上、なんとなく未熟な若者から、民のために力を尽くそうとする茨の道を歩むことを選び、本当にその生き方を全うしようとする成長ぶりを自然に演じて素晴らしい。この人は、花を背負った王子ではなく、こんな風に苦悩を抱え、影を感じさせる役が似合う。太陽ではなく、月という感じで、ホントに色っぽい。

 世子に仕える従者のおじさんたち、キム・ホンバやホ・ジュノ(ふたりの最期が泣けた)、そして悪役のチョ一族の長を演じるリュ・スンリョン(怖い顔を存分に生かした怪演)、山猫スナイパーとして大活躍するキム・ソンギュ(初めてみるが、とっても良い。キュンとさせるカッコ良さ)などあらゆるキャラの人物造形が素晴らしい。そして、医女役のぺ・ドゥナがまた…‼️ 単に花を添えるとかでなく、知恵と胆力をもった人物であり、ストーリーの肝となるゾンビ化のからくりを解く人物として描かれていて、その役にぴったりの知性と精神をもつ女性として登場。好かれるが、変に色恋抜きでの展開がまた清々しい。しかしこの人の透明感はホントに素敵。たおやか、という言葉がしっくりくる。

 終わり方を見ると、シーズン3が期待できそう。しかし、韓国ゾンビの俊敏さは目を見張る。これがもう、スタンダードになりそうなくらいのインパクトを保ちつつあるのでは?
うっちー

うっちー