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犬神家の一族のかずシネマのレビュー・感想・評価

犬神家の一族(2018年製作のドラマ)
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記録。

金田一シリーズはまずまず観ている方と思う。
連続ものは未見のエピソードもあるが、
有名な石坂版や古谷版の他、稲垣版、鶴太郎版、単発の渥美清版、西田敏行版、中尾彬版、トヨエツ版は観ている。
役所広司、中井貴一の金田一も観たと思う。
映像化初期の片岡千恵蔵や高倉健の金田一は未見。
なので、金田一自体の「イメージ云々」はわりとどうでもいい。変わって当たり前なので慣れた。

00年代以降の金田一で良かったのは稲垣版。フィルマークスには項目が無いが…。
あれも軽いと言えば軽いが、作品全体から気味の悪い雰囲気がよく出ていた。
それ以前の金田一作品のオマージュも沢山出てきたし、犬神家にしても、松子の髪型を原作表紙のイラストに合わせていた点がとても良かった。
今回梅子だったりょうは稲垣版の八つ墓村にも出ていたなぁ。

で、今回のこの作品は全てが甘めで軽過ぎる仕上がり。
犬神佐兵衛もあれでは上品すぎる。
生瀬勝久の警部はトリックでパロディをしていた台詞をそのまま言うので笑ってしまった。
また、サルが芸達者な大倉孝二だったので何か意味があるのかと思って観ていたが、あの改変はどうなのか。
金田一は棒演技で有名な人なので、最初から何も期待していないしそれ以上何も言わないが、他にも「そうだろうと思った」松子はやはりワーストだった。
どうでもいいが、珠世のワーストは石坂金田一の新版だ。
今回の松子もその珠世もだが「何をやらせても同じ、ただの本人」という人を重要な役に配役してはいけないシリーズと思う。
「アイドルだから云々」は色眼鏡でしかなく、単純に「上手い人がやるべきだ」という話で。本職でも作品に合った演技をしない人は沢山いる。
また、カットや改変はつきもののシリーズだが、その分もっと演出に拘らないといけないと思う。
今回の様な場合、演者の演技力をごまかす為にも必要だったと思う。本当に軽かった。
只どうなるのかと思っていた「首」の描写がチープでもきちんとあったのは良かった。
彼女らを生かしていたかは別として、松田美由紀と梶芽衣子をひっぱってきたのも良かったと思う。
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