昭和を舞台にし松本清張の小説が原作。
映画版を観た記憶があるがドラマ版が2種類あるらしい。
印刷所を経営する男パロディは羽振りがいい時は愛人を囲い隠し子も3人いる。
もらい火事で印刷所が全焼し、その後不景気で愛人どころではなくなる。
しょうわ50年代の頃はよく覚えているが時代考証的に首を傾げる描写が多い。
下町のあたりはどうだったのかよくわからないが、夏の夜に下着姿で外にはでないし、洗濯板で洗濯はしない。
タイトルの鬼畜だが果たして登場人の誰がそうなのか?
愛人と隠し子まで作って世話をしない父親か怒りの炎に包まれた女房が、いつまでも女でいたい愛人なのか。
常盤貴子が熱演。
本当に鬼のような形相で怖かった。
子供をあづかりつつも夫と交わるシーンでもあればその鬼っぷりが浮き彫りにされるのだがテレビドラマではそれも難しいだろう。
木村多江もそういう女いるよなぁという味を醸していた。
玉木宏は悪い人ではない優柔不断で情けないところを上手く表現していたと思う。
それにしてもしょうわ50年代があまりにも戦後もない頃のように描かれているのにはちょっと抵抗がある。
そのうち昭和とひとまとめにされて当時を知らない監督にこんなふうに描かれるようになるんだろうなぁ。