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イノセンス〜冤罪弁護士〜のこのレビュー・感想・評価

イノセンス〜冤罪弁護士〜(2019年製作のドラマ)
3.7
ハゲタカ、藤堂日奈子、最後の警察官などの脚本家である古家和尚による冤罪弁護をテーマにした作品。

古家さんの描く男女バディは初期に担当していたガリレオの湯川と内海の関係の様に、表面的に分かり合えていない(恋愛関係には発展しない)けど芯は同じタイプの信頼関係を描くことが多いですが、この作品もご多分に漏れず。

そして、主人公が検察、そして時には裁判官と対峙する描写を通じて視聴者に司法への憤りを抱かせる感情移入のさせ方は、敵対する対象こそ異なれどかつての古家さん作品に共通してみられる得意の手法です。

また、坂口健太郎さんが求められている坂口健太郎像を具現化しきった黒川先生、湯川先生よろしくな秋保教授なるキャラ、どんな役でも彼女色に染める市川実日子の安定感も含め、全体的に心地良い作品です。

ただ、それらが既視感に繋がるのは否めず飛び抜けて心躍らされるドラマとまでは感じません。
ただ、プロットが割とシンプルな構造(先読みしやすいわけではなく)で、冤罪の発端がひたすら検察、警察の怠慢に帰結する感が強すぎて、スカッとする攻防の見応えは期待できませんでした。
そこは古家さんの特徴でもある再現性を重視したフィクションの弱みなのかもしれないと感じました。

1話目
普通に次ぐ普通という印象でした。
冤罪のタネとか設定がガリレオの古家さん担当回の使い回しであることや弁護士の構図が99.9に似ているとかは置いといても新鮮味が薄かったです。
仲間内で足を引っ張ろうとするフォーマットもよくあるけど誰得なんだよってくらい、このドラマでもイライラの種でしかないですし。
主人公がなぜ冤罪にこだわるのかについて、主人公がこもる部屋や服装や便利袋の描写でもう少しヒントが欲しかったかなーと思いました。
とりあえず坂口健太郎さんが期待通りなので2話目も楽しみです。

8話目
かつての木村多江さんの様に幸薄い女を演じることが増えてきた星野真里さんと片岡鶴太郎さんのラストの場面に心えぐられます。

最終話
武田真治さんがこんな怪演する姿は初めて観ましたがインパクト強いです。
全体的にヌルッとフィニッシュしたなーという印象の最終話でした。