真田ピロシキ

スニッファー ウクライナの私立探偵 シーズン1の真田ピロシキのレビュー・感想・評価

4.0
ジョジョ4部に出てきたキャラクターのように嗅覚が異常に優れた男が主人公のミステリードラマ。邦題にはウクライナの私立探偵とあるが、実際には捜査局の臨時局員として事件を解決していくので実質刑事ドラマ。

どういう意図か作中では名前を明かされない主人公は非常に尊大で「まるで上司ヅラしてやがる」と捜査局の人間に言われて折り合いが悪い。そんな主人公の支えになるのが局の大佐ビクトル。この2人のバディぶりが最大の見ものでお互いに打算のない関係性にニヤニヤすることしきり。「俺に酒が飲めたら今飲むのに」「俺が代わりに飲んでやるよ」「バーガーを肴にするなよ」このくだり最高。主人公の元妻や耳鼻科医、ビクトルが口説いている捜査局の局員など綺麗な女性はいるものの、この2人に比べると存在感は薄く女性を描くことに興味は多分ない。

主人公は態度の割には腕っ節にものを言わせるのは好きじゃないのか、銃を渡されても全く撃てないようにどこか頼りない。それが最終EPで遂に爆発するのだが、それを目にしたビクトルの誇らしげな顔と言ったら。シャーロック以上のバディドラマと言っても過言ではありません。