tacorin

永遠の0のtacorinのレビュー・感想・評価

永遠の0(2015年製作のドラマ)
2.8
 戦争に行った父をもち、昭和時代の従軍者の戦記を読んでいると違和感を感じるところは少なくない。特攻で死んだ実の祖父の背景を探りに孫(広末、桐谷)が調べ始めるのだが、長谷川(笹部)がいきなり孫に向かって「臆病者」だったとなじるなどありえないだろう。また、主人公宮部(向井)が、軍内で死にたくないと公言すれば軍規違反とされていたであろう。心の中で思っていても外に出すことはなかったと思う。
 それでも第2話あたりから話は緻密になり、特攻を巡る背景も多面的に掘り下げられていて、俳優の演技もあって集中できた。石橋蓮司、山本圭、柄本明、そして第3話で重要な役割を果たす伊東四朗がよかった。山本圭と新聞記者の言い争いは原作者の政治的立場が出過ぎているとは思ったが。同じ場面のくり返しがいささか冗長なものの、3話全体で見るのがよいと思った。