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GOTHAM/ゴッサム<ファースト・シーズン>のutakoのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ブルース・ウェインの両親殺害事件で幕を開け、その死の捜査に当たることになるゴードン刑事…という冒頭。ゴッサム市警vs腐敗しきったゴッサムシティの構図で様々な事件が起きていくが、ブルース少年の苦悩や成長、バッドマン誕生へのカウントダウンを背後に描きながら、ゴードン刑事の恋模様も時折挟みつつ、season1はゴッサムシティ内のマフィア抗争が色濃かった。アメコミ作品でありながら、マフィアの複雑なデッドヒートをこんなに掘り下げる作品もあんまりないんじゃないかな。アメコミならではの超常的要素とリアリティが程よく混ざり合い世界に引き込まれる。登場するキャラも事件も濃いけれど、ダレることなくテンポ良く進むので、疲れることなくサクサク観れるのがいい。

下っ端の下っ端だったズル賢いペンギンが、ゴッサムの裏社会を牛耳るドンに登りつめるまでを描いたとも言える今season。彼の生き様はある意味ジョーカーより波乱万丈、狡猾にしてカオス。ジョーカーほどのカリスマ性はなく地に足をつけたタイプだけど、泥臭い感じが丁寧に描かれる。直属のボスだったしぶといフィッシュとの最後の戦いは壮絶で見応えあり。

バッドマン作品だということをすっかり忘れてしまう展開目白押しだが、地盤がこれだけ固められるとバッドマン誕生がより楽しみになってしまう。長編ドラマの面白みを痛感させられ、いざseason2へ。
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