たわし

ロシアン・ドール: 謎のタイムループのたわしのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

死ぬたびにタイムリープして同じ1日を繰り返すという現実離れした設定ですが、そのモチーフは自分にはとても身近なものに感じられました。
抱えてる問題に向き合うことから逃げて、日常のルーチンのループにとらわれて前に進めないでいる日々は、ある意味では夜死んで朝生き返るタイムリープのような毎日と言えるかもしれません。そしてその毎日は同じように見えても、何かが少しずつ、でも確実に損なわれていく。猫や魚が消え、果物や花が枯れていくように。ライフイズアキラーですね。
自分たちの問題に向き合って前に進むことでループするバグった時間から正しい時間の流れに戻る事に成功しても、それぞれ別の時間軸の並行世界に飛ばされてしまう二人。先が見えない新しい時間の流れの中で、それぞれが逃げずに現実に向き合い続けることでどっちの世界の二人も同じパレードに合流する場面に行き着く。あのパレードはきっと、正しい時間の流れと、人生と向き合って前向きに生きていくことの象徴なんだと思います。別の世界でもお互いきっとそうするはずと信じて、最後別の世界が同じシーンにシンクロしていく様は、二人が同じ次元で再開するよりも遥かに希望に溢れた素晴らしいエンディングだと思います。