回想シーンでご飯3杯いける

シーズ・ガッタ・ハヴ・イット シーズン1の回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

4.0
レビュー数が少なくてびっくり。スパイク・リーが1986年に制作した長編デビュー作が、Netflixオリジナル・ドラマとして復活。しかもリー自らが監督と脚本を担当している。

ほぼ全編がモノクロだったオリジナルは、美しいアート映像としても優れていたが、このドラマ版ではそのエッセンスをオープニングに凝縮し、本編はカラー化、設定も現代になっているので、当然スマホも登場するし、基本的には今時のラブコメっぽいテイストになっている。

「私は誰の所有物でもない」という主人公は、3人の恋人と付き合う自由な女性。恋人達の人物像は基本的にオリジナル通りで、ドラマになった事で会話劇としての面白みが増し、テーマである女性の自立についても、分かり易く、かつ深みのある描き方だ。一部ではストリート・ハラスメントとも呼ばれている、悪質なナンパ行為にまつわる人権問題を知る絶好の教材にもなるだろう。