こたつむり

あなたの番ですのこたつむりのレビュー・感想・評価

あなたの番です(2019年製作のドラマ)
4.0
全20回+特別編鑑賞済ィッ!
ということで感想を書こうとしたら、フィルマークスではシーズン1、2と特別編、番外編に分けて感想を書くことが出来るんですね。なるほど。これはたくさん書けるゥッ!

…と喜んだのも束の間。
考えてみれば、本作はネタバレ厳禁の物語。安易な一言が他人様の楽しみを毀損するかもしれず、慎重に記さなければならないのです。ぐぅ。悩ましいぜ。

ちなみにシーズン1は問題編(と同義)。
グリングリンと刺激的な場面が続き、毎回誰かしらが殺される展開は、90年代のジェットコースタードラマも真っ青になるほど。もうね。脳汁出まくりですよ。うひひひ。やっぱり、ミステリ好きに“人が好い”人はいませんね(←僕だけ)。

それでも最初は登場人物の多さに閉口したんです。ニワトリと記憶力の多寡を争う僕ですからね。しかし、それを補ってくれたのがテロップ。毎回毎回「101号室 久住譲」とか出れば、さすがの僕でも大丈夫。安心して楽しめる配慮に感謝です。

あと、素晴らしいのが多量の伏線。
ピントが合っていない画面の向こう側にもヒントが転がっているので、鑑賞中は目を皿にすることが重要。そう。全ての人を疑え、疑うのだァァァッ。

そう考えると、一番怪しいのは主人公。
ミステリ好きなのに、子犬のような人懐こさと澄んだ瞳は“嘘臭さ”満載。息を吸うようにネタバレをしてしまう部分も含めて「その偽善者の仮面を剥がしてやるぜ!」と思ったのは…たぶんネタバレには繋がりません。

また、近所付き合いの面倒くささ…という魂がヒリヒリする素材を扱っているくせに、笑いを忘れない製作姿勢も素晴らしい限り。特に「袴田吉彦」情報には、家族そろって笑顔になりました。あ。これはネタバレですかね(嘘)。ヤヴァイ。袴田吉彦は事件に無関係ですよ。マジで。

まあ、そんなわけで。
全20回+αというボリュームたっぷりのサスペンスドラマ。最後の最後まで「犯人は誰なのか」という謎を引っ張り続けるので、ミステリ好きならば挑んでも損はないと思います。出来ることならば、誰かと一緒に鑑賞して考察を語り合うことが出来れば累乗的に楽しいです。オススメ!
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