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八つ墓村のKUBOのレビュー・感想・評価

八つ墓村(2019年製作のドラマ)
3.6
NHKによる金田一耕助シリーズのリメイク第3弾。吉岡秀隆による金田一耕助の2作目。

あれ? 『八つ墓村』って、こんな話だったっけ? 犯人は変わってないけど、見たことない登場人物もいるし、事件のトリックの推理に至るまで、私の知っている『八つ墓村』とはけっこう違う。大胆な演出によって変わっているのか、原作を読んでないんで、どちらが原作に近いのかもわからん。

最初に八つ墓村の謂れを金田一耕助に言わせてしまうオープニングはどうだろう? 田治見辰弥が巻き込まれてから聞かされる方がインパクトがある。

かつて見た松竹版の映画に比べて、「祟り」を本当に信じさせるような時代感やおどろおどろしい感じは薄れ、わりとあっさりした印象、、、

スカボロフェア、デスペラードなど、劇中で使われる音楽も『八つ墓村』というタイトルにふさわしいものか? かつて”Let it be” を主題歌にした『悪霊島』もあったが、同様にオシャレな感じだ。

かと思ったら、終盤の真木よう子のドスの効いた演技は、とたんに画面を重く引き締める。

さらに、何だ!このラストシーンは。地上波でやるドラマとしてはかなり後味が悪い。丁寧に作られていて好感は持っていたが、これはやりすぎだ。

次は『悪魔の手毬唄』らしいが、市川崑の映画は最高傑作。どんなリメイクを見せてくれるか、楽しみに待とう。
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