小春

ストロベリーナイト・サーガの小春のレビュー・感想・評価

ストロベリーナイト・サーガ(2019年製作のドラマ)
2.0
二階堂ふみの芸達者ぶりが、裏目に出てる感じが否めない。前作に惚れ込み、竹内結子×西島秀俊コンビが最強だと思ってる一方で、大好きな二階堂ふみバージョンも気になり鑑賞。

27歳のノンキャリ女性警部補。実際の年はだいぶ若いが、そんな問題は演技力と大人っぽいメイクでカバーしてしまうのが彼女の凄さでもある。竹内結子よりお姫様感はあるし、若さと唯一無二さは際立つものの、複雑な過去を持ち、周りから頼りにされ慕われる一方肝心な所はどこか周りから一線を引く孤独感や儚さが足りない。個人的には姫川玲子の人間性の中でそこが最も共感していた分、どうしても物足りなさを感じざるを得なかった。

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一応シリーズ通して見終わったが、二階堂ふみの新姫川班に期待するも何とも残念な結果と言わざるをえないだろう。

二階堂ふみは決して悪くない。
ただ前作が良すぎただけなのだ。

前作ストロベリーナイトは竹内結子だけでなく、日下やガンテツ、井岡、今泉係長、そして犯人役のゲストも含めた全脇役がビシッとはまっていたからこそ、そこらへんの陳腐な刑事ドラマから逸脱した傑作だったのである。

ストロベリーナイトはオープニングで苺から流れる血のように、もっとドロドロしていて人間臭くて、何が正義で何が悪なのか白黒つけられない、そんな不安定さとやるせなさが肝なのに、その深みが全く失われていた事が何より残念だった。
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