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アガサ・クリスティー ABC殺人事件のKUBOのレビュー・感想・評価

4.0
誰もが持っている一般的なポワロ像とは大きくかけ離れた、口数の少ない、渋〜いポワロ。もちろんケネス・ブラナーがだいぶぶち壊したから、どんなポワロが出てきても大丈夫なんだけど、名優ジョン・マルコヴィッチ演じるポワロは、新しいポワロ像を打ち出してきた。

まず、髭がおなじみのカイゼル髭じゃな〜い! 次にポワロが警察に邪険にされる! もうこの段階で今まで見てきたポワロものと違うんだけど、さらにポワロの過去というかアイデンティティを責める、責める!

『ABC殺人事件』って、何度かドラマとか見てて知ってる気になってたんだけど、覚えていたのは、その奇抜な連続殺人の手法だけで「え? こんな話だったっけ?」って、改めてすごく楽しめちゃいました。

原作をちゃんと読んだわけではないので、実は原作に忠実だったりするのかもしれないんだけど、映像化されたものとしてはアプローチの仕方が明らかに今までのポワロものとは違っていて、趣のある、深〜い味わいの作品でした。

映像も、演技も、演出も、まさに映画並み! シリーズ化希望!
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