天カス

トゥー・オールド・トゥー・ダイ・ヤングの天カスのレビュー・感想・評価

-
好きな被写体は何ですか?と聞かれて、「女性です」と答えた監督のドラマ。

この世の不正や悪は少数の誠実な男(例:母を敬う殺し屋ヴィゴ)と死の女教皇率いる女性たちによってしか救い得ないという女性讃。

男性の子宮への回帰願望やマザコン(というかある種のバブみってやつだろこれ)や、女性への転換願望。アンチマチズモ。

ヘスス(ジーザス)が死の女教皇によって操られていることからしてもとにかく女性讃が凄いシリーズだと思うが、マイルズセラーの彼女が殺されたことを忘れてはならないしそれについて考えないといけない。
まぁかなり皮肉めきつつも、恐るべき間の取り方と、ドラマシリーズの典型的な尺を完全に逸脱した点と、撮影とライティング、もはやいつものと化したクリフ・マルティネスの音楽で陳腐にならずに終われたかなぁ…と思う。最終話が流石に露悪的というか直接的すぎるキライはあるけども。

ヤリッツァの娼館襲撃シーンが楽しいが、男性というのは股の下に決定的な弱点を抱えているので、不利だなとさえ感じた。付いてるが故に狙われる。

よもやバイオレンスというのは手段でしかなく、飛び散る血飛沫や人間が撃たれるという身体の所作を捉えたいだけということが明白になったとも言っていい、ヴィゴのトレーラーパーク襲撃。今までのレフン映画のバイオレンス表現にないことをしていてよかった。

13時間の映画のつもりで撮ったというが、これは2時間ちょいの内容を13時間に引き伸ばしたと考えることにした。反骨。