ジャロピー

TRUE DETECTIVE/トゥルー・ディテクティブ <セカンド・シーズン>のジャロピーのレビュー・感想・評価

3.0
好評だったシーズン1と趣が全く異なるシーズン2。
「猟奇殺人を追うバディ刑事もの」から「権力者の暗部と闘う者たちの群像劇」になっている。
一応、事件は起こるし、それがストーリーの軸なのだが、複雑過ぎて、ほとんど説明台詞で消化せざるを得なくなっており、一度聞いただけではついていけない。権力者たちが集う違法売春クラブ…って、実はベタな設定なのだが、土地の利権争いなどを織り交ぜて意図的に複雑にしていると思われる。ただ、理解したところで、グッドエンドではないので、後味は悪い。しかも、登場人物それぞれが重いバックストーリーを抱えていて、そのプライベートの問題を解決することに視点がしばしば引っ張られていき、シーズン1のファンは、刑事ドラマを期待したのに家族ドラマを見せられている感じになる。これが不評の原因だろう。
恋愛描写も、「ご無沙汰な男」と「もともと奔放な女」が何となくムラムラしてワンナイト、というカラダの関係からシリーズ終盤でいきなり始まる。ストーリーの都合でヤりました感があって乗れない。
エンディングの赤ちゃん、少しでも希望を持たせたかったのだろうけど、ちょっとご都合主義的だ。

コリン・ファレルをはじめ、出演陣はみんな実力派。レイチェル・マクアダムスのビッチな役柄は新境地なのかな。ただハードな現場の警官を演じるには華奢かも。
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