よーすけカサブランカス

トゥルー・ディテクティブ 猟奇犯罪捜査のよーすけカサブランカスのレビュー・感想・評価

3.9
町全体を覆う重苦しい雰囲気はS1に近いものになっていて、後に物語の繋がりも一瞬見せられるのだが、今季は起こる犯罪の狂気性よりかは捜査する刑事たちの苦悩に重きが置かれている。そのため序盤から事件直後の描写に加えて、十年後と老後の主人公が当時を振り返る語りが挿入されるという極めてアクロバティックな手法が取られる。三つの視点から事件に迫る展開はなかなかスリリングだった。中盤を越えたところでどうやらこの事件はまだ解決していないらしいことがわかってくるが、特に老後の視点での認知症による記憶障害が重要になる。事件の真相はもしかしたら少し肩透かしかもしれない。しかし前の二つの視点がいずれも捜査から離れることで彼ら二人がまた手を取り合う結末だったように、最後の忘却はようやく彼が事件から解放されたことを意味する。被害者である彼女もまた、罰や復讐ではなく忘却を選んだのだ。