1980年11月7日、俳優スティーブ・マックイーンが死んだ日。アーカンソー州ワシントン郡の小さな町ウェストフィンガーで、クラスメイトの家に出かけたはずのウィル（12）とジュリー（10）という兄妹が失踪。捜査に当たった州警察刑事ウェイン・ヘイズは、通報当日の深夜になってデビルズデン国立公園でウィルの自転車と遺体を発見する。遺体は鈍器で撲殺されており、両手を組まされていた。その傍らには、手作りの花嫁人形が…
ジュリー捜索は誘拐事件としてFBIが引き継ぎ、ヘイズは相棒ウェストとともにウィル殺害事件を捜査する。2人の両親トム&ルーシーのパーセル夫婦は不仲で、トムの両親はルーシーに疑惑の目を向けている。ルーシーは酒や麻薬に溺れていて、怪しげな従兄弟ダンと親しいようだ。一方、ヘイズと親しくなった小学校教師アメリアは、生徒から花嫁人形に関する重要な証言を得る。花嫁人形は、先週ジュリーがハロウィンで住宅街を回った時に住人から貰ったものだというのだ。この情報が検事からマスコミに流れ、町はパニックに陥ってしまう。そして…パーセル家にある手紙が届く。そこには「心配いらない。ジュリーは安全。探すな」と切り抜き文字で書かれていた。
ウィルとジュリーは、なぜ父トムに嘘をついて
家を出たのか？再び出発点…パーセル家から調べ始めたヘイズとウェストは、ジュリーの部屋から手がかりを得て、ウィルとジュリー2人と遊んでいた謎の「ともだち」の存在を掴む。そして3人が遊んでいた場所近くの住人は、茶色いセダンを目撃していた。そんななか、町の住人たちは素性が定かではないクズ拾いウッダードを犯人と決めつけリンチしてしまうのだった。
パーセル家のアルバムにあったウィルの初聖体時の写真を見たヘイズは、その姿が死体発見時同様に両手を組んでいることに気づく。そこで教会に聞き込みに行き、ジュリーが「おばさん」と呼んで慕っていた女がいたことを掴む。さらに花嫁人形を作った人物もわかり、目の悪い黒人が人形を買ったと証言する。片目の黒人、女、そして茶色のセダン。犯人像がおぼろげに浮かぶなか、ウッダードの家で事件が…
…ウッダードが自宅で乱射事件を起こし、現場に駆けつけたヘイズが彼を射殺した。そこからウィルのリュックとジュリーの服が見つかり、ウィルとジュリーの殺害事件はウッダードの犯行とされ、事件捜査は終了した。ヘイズはその判断に異を唱え、重犯罪課を追われてしまう。
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1990年。再び事件が動き出す。
ヘイズは閑職に置いやられ、ウェストは重犯罪課の警部補に昇進していた。ある日、10年前に解決したウィル&ジェリー・パーセル殺害事件でウッダードが犯人ではなかった可能性が浮上する。死体が発見されなかったジュリーが生きているのがわかったのだ。早速再捜査特捜班が立ち上げられ、再びヘイズはウェストと組むことになる。ジュリーはメアリー・ジュライと名乗り、ヒッピーのような暮らしをしていたらしい。同じ頃、ヘイズの妻となっていたアメリアがパーセル事件を題材にしたノンフィクションを上梓する。ヘイズはそんなアメリアと喧嘩が絶えない。イラつくなかで再捜査を進めるヘイズは、ウッダードに濡れ衣を着せようとする陰謀に気付く。10年前、ウッダードの家にあったウィルのリュックは仕込まれたものだったのだ。リュックを見つけた警官ハリス・ジェイムズは、今は退職し「ホイト食品」で高給とりの警備責任者になっている。さらに行方不明だったダン（ルーシーの従兄弟）が現れ、新事実を話すと言い出すが…
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2015年5月…
テレビクルーがヘイズの家にやってくる。忌まわしきパーセル事件の取材だ。記憶障害を患っているヘイズだが、自分なりに事件の全容を思い出すためカメラの前に座るのだった。だが取材班は、ヘイズの知らない新事実を彼にぶつけ、彼を混乱させていく…
「トゥルー・ディテクティブ3」。
シーズン1のテイストを甦らせた3作目。1980年・1990年・2015年と３つの時制を浮遊する、2度も幕引きにされた殺人事件に翻弄された刑事の物語。シーズン1ほどの重厚感はないんですが、マハーシャラ・アリとスティーブン・ドーフの名演にグッとくる逸品でした。しかも、軽くシーズン1とのリンクもあり、大きな組織犯罪の輪郭も浮かんでくるというのもナイス。
