幼い兄妹が遊びに行くといったきり失踪、捜査に当たったヘイズとウェストは、目撃者証言から関係者を調べたが手掛かりはない。ベトナム戦で探査班にいたヘイズは、独特の嗅覚で現場を捜索したところ、兄の遺体を発見、妹の行方は不明。事件を殺人遺棄、拉致誘拐に切り替えて捜査しているうちに、容疑者の1人が発砲事件を起こした末に射殺され、物証も見つかり、ひとまず事件は解決した。ところが、10年後、死んだとされた妹が現れた。振り出しに戻った事件に、ヘイズとウェストは再び捜査を始めるが…というお話。
マハーシャラ・アリとスティーブン・ドーフが、80年代、90年代、現在の主人公を演じ分けて見事である。複雑な人間関係に撹乱されて、25年もの間、１つの事件に振り回され続ける2人の刑事を、３つの時代をランダムにつなぎながら描いていく。マハーシャラ・アリはオスカー受賞の圧巻の演技、スティーブン・ドーフは、若い頃はただのチンピラ俳優といった印象だったが、年輪を重ねて渋みが出て、ジャック・ニコルソンを思わせる風貌になっている。シーズン1には及ばないが、シーズン2をはるかに超える面白さだと思う。
