ハル

マイ・ディア・ミスター ~私のおじさん~のハルのレビュー・感想・評価

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大人が最後までちゃんと子供を子供扱いしていて本当に良かった。その部分だけでも観る価値があった。
あと、個人的に良かったのが、最終話のギフンの自然治癒力の話。ここからラストまでの流れが本当に良くて、めちゃくちゃ泣いてしまった。深い傷を負ったとき、それはすぐに簡単には癒えない。だから、ユニが渡米してから、一人で食事に詰まり、嗚咽し、号泣するドンフンのシーンはすごく重要なシーンだったと思う。では、そういう傷をどうやって癒すのか、乗り越えるのか。そこで「自然治癒力」=時の経過、時間薬という方法が描かれたのが本当に良かった。傷ついた過去はドラマチックな台詞やどんでん返しのイベントで塗り変わるものではなく、時間の経過が穏やかに変化をもたらすのだということ。それは「おかえりモネ」でも描かれたような、傷を傷のまま抱いてゆっくりゆっくり変化しながら生きる人々の描き方と似ていて、すごく好きだった。
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