今まで観たことのない味わいの素敵な作品でした。
色々無理がある所もありますが、現実社会をベースにした人間ドラマに仕上がっていて、登場人物それぞれに共感できました。
自分の悪口やパートナーの不倫を知ってしまったとき、大事な人の傷や悪事を知ったとき、自分の恥を知られてしまったとき…色んな場面で揺れ動く感情と言葉、行動にそれぞれのキャラクターが見えて考えさせられ、人の温かさが誰かの生きる希望にもなれる、そんな尊さを教えてくれるドラマでした。
ドラマを観ながら涙する場面も多かったけれど、涙の理由は「悲しい」からではなく、「優しい」から…こんなに人の優しさに涙した作品は初めてです。
役者さんたちも素晴らしかった。IUは、感情表現が希薄で陰がありながら、人の優しさを誰より求めていて実は脆いジアンを、イ・ソンギュンは感情を表に出すまいとしながら、常に自分自身と葛藤し現実を守ろうとする優しくてもどかしいパク部長を、二人とも静かな演技で見事に演じられていました。3兄弟やサッカー同好会の仲間のおじさんたちも、とても温かくて、渋い人間味を醸し出していました。おじさん流石だわ、最高です。
なかなか全編もう一度観ようという気にはならないですが、一度観たら人との出会いやつながりに有難味を感じられる”良い”ドラマなので、とくに社会人の方に、是非最後まで観られることをおすすめします。
