「ベイビーブローカー」ティーチイン上映へ行った際、是枝監督がシングルマザー役にIUを起用した理由を「マイディアミスター」にハマったから！と話していて、じゃあ観っか、となったドラマ。
ネタバレ：最終回に「誰も知らない」の話が出てくるのです。是枝監督もそこは喜んだ様子。
素直に面白かったです。韓国ドラマは1話1時間半近くあって、しかも15話以上あるので、相当観てる間の体感時間が長い。
あわないと途中で視聴中断しちゃうんですが…まぁこれは良かった。
20代前半の女子と40代半ばの上司の歳の差恋愛ものかと思って身構えてたけど、全然違うやん。
これをラブストーリー売りするのは間違ってるよ！(~_~;)
主人公は社会的弱者の若い女性と、優しいが家族と微妙な距離感でいて、いまいち仕事でも認めてもらえない中年男性。
二人を中心に、欠陥だらけでうだつの上がらない大人たちが奔走するヒューマンドラマ。
多額の借金、会社内の陰謀や妻の不倫や、ドロドロした要素も多く、序盤は思ったより薄暗い。私は好きだけどダメな人はダメだろうか？
話数を重ねるうち、ほっこりシーンも少しずつあり、優しい気持ちにもなれる。
おじさんの兄弟たちも最初はちょっと鬱陶しさがあったものの、徐々に愛着が湧いてくる。元映画監督の三男のめんどくさくて不器用な恋をだんだん応援してしまったわw
様々な形の家族愛をしっかり描いてくるのは韓国ドラマらしい。
これを面白いと思えるのはアラフォー以上かもしれない。
おじさんを演じるイソンギュンは「パラサイト」の金持ちパパ役もやってましたが、今作では正反対のあったかいキャラクター。優しいだけではなく、鬱屈した苦悩や怒りを抱えた演技も上手かった。
そしてヒロイン役のIU、序盤の冷たくささくれた表情が少しずつ柔和になっていく過程が可愛い。色んな才能あって凄いわ〜
最終回はこちらも幸せな気持ちになれた。幸せになることが何よりの恩返しって思えたら、前向きになれるなぁ。
