ケンフィー

未解決の女 警視庁文書捜査官~緋色のシグナル~のケンフィーのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

【感想】
システムエンジニアのヒエラルキー構造がからみあって理解するのに時間がかかったけれど、最後は事実が繋がって面白かった。「仕事は人生を豊かにするが、仕事が人生になってはいけない」の部分に今回の事件が集約されていると感じた。

【要約】
システムエンジニアは、クライアントから仕事を引き受けるA社と、A社の下請けのB社、さらにB社の下請けの小規模な開発会社C社や個人のプログラマーによる、ヒエラルキー構造になっている。5年前に、救急搬送システムの開発に携わった下請け(B社: (株)ワカバ)と、そのさらに下請け(C社)の担当者が殺害され、謎の品字様が残されていた。時は過ぎ、京都で殺人事件が発生。奇しくも5年前と同様の品字様が残されていた。6係が捜査を進めると、5年前、救急搬送システムの開発でワカバの香取晶さんがヒエラルキーの板挟み状態となり、過労により居眠り運転を起こして死亡していたことが発覚。また、クライアントとやり取りしているWテクノス(A社)の社長秘書・米津氏が香取の元彼氏であることが分かり、一連の事件は香取を死に追いやった関係者への米津の復讐であったと判明した。
仕事は人生を豊かにするが、仕事が人生になってはいけない。働き方改革が一層叫ばれる次の時代に向けたメッセージなのかもしれない。