上海十月

探偵物語の上海十月のレビュー・感想・評価

探偵物語(1979年製作のドラマ)
4.5
久しぶりに見返す。松田優作の代表作。遊戯シリーズ後に製作されたTVドラマで格好からすると遊戯シリーズの鳴海昌平かと思いきやTVなんでコメディータッチにしたのかキャラクターが変貌している。最終話では、仲間が殺されまくるので鳴海昌平に戻ったような気がする。見直して思うのは、松田優作の日活愛でしょうか。監督も村川透、澤田幸弘、長谷部安春、加藤彰と日活、ロマンポルノ監督を採用。女優も山口美也子、亜湖、永島暎子、絵沢萠子、岡本麗、野平ゆき、宮下順子、鹿沼えり、片桐夕子、八城夏子、加山麗子、水原ゆう紀。東映からは、中島ゆたか、団玲子、池玲子と東映愛も感じるテレビドラマ。どうしてもポルノ女優と言われている人にテレビドラマで活躍できにくいのに場を与えたという感じでしょうか。そういう点では、工藤が言う職業に貴賤はないということに通じるかもしれません。劇団関係者が出まくっており、柄本明もちょこちょこ出てくる。話も一話完結で小気味いい。気に入っているのは、「サーフ・シティ・ブルース」「危険を買う男」「夜汽車で来たあいつ」「失踪者の影」「惑星から来た少年」スペクトルマンが出てくる。「誘拐」「黒猫に罠を張れ」「犯罪大通り」「影を捨てた男」と結構あるな。第19話「影を捨てた男」では「遠くで汽笛を聞きながら」(堀内孝雄)等が効果的に使用されているこの回が個人的には、一番好きですね。中島ゆたかと鹿沼えりが対照的な女性を演じて面白い。
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