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民王スピンオフ~恋する総裁選~のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.6
 東大を首席で卒業し才色兼備の弁護士として活躍中の雪野詩音(相武紗季)。彼女と、内閣総理大臣・武藤泰山の公設第一秘書・貝原茂平(高橋一生)には、隠された過去があった――。
 5年前、当時の国土交通大臣・郷田剛(升毅)の政務秘書官を務めていた貝原。内閣総理大臣の突然の辞任により、民政党総裁選の渦中にいた貝原はその最中に民政党大物議員の秘書だった詩音と出会う。実は詩音は同じ中学のひとつ上の先輩で貝原の憧れの女性だったのだが、詩音は貝原のことはすっかり忘れているようだった。
 総裁選に向けての票集めで苦戦を強いられる中、対抗馬である大曲義久(山路和弘)が大胆なエネルギー資源政策を提案。世論も大曲に傾きかけたところに、畳み掛けるように郷田陣営の悪評がネット上に流れ始める!
 かくなる上は、なんとしてでも女性人気抜群の若手議員・徳丸大悟(川岡大次郎)の票を取り込み、現状を打破したい郷田。貝原に命じ、徳丸の祖父が好んでいた喜多川歌麿の幻の春画で気を引こうと画策するものの、うまくいかない。万策尽きかけたその時、詩音が絶妙な助け舟を出し、徳丸を取り込むことに成功。民政党内の票も、一気に郷田側に流れる!
 だが、そこにまたしてもスキャンダルが発覚!徳丸と詩音の密会現場が写真週刊誌に撮られてしまったのだ。
 これは大曲陣営によるリークに違いない、と怒りにまかせ、怒鳴りこんでいく詩音。しかし大曲事務所のコワモテ軍団に取り囲まれてしまい、絶体絶命のピンチに追い込まれたところを貝原に救われ、事なきを得る。貝原は「中学時代にも同じようなことがあった」と詩音に話すも、やはり詩音は覚えていない様子。がっかりする貝原に「助けてもらったお礼と覚えていなかったお詫びに一杯おごらせて」と声をかける詩音。そこには詩音の“ある思惑”が隠されていた…。
 詩音が貝原に近づいてきた目的とは?郷田は民政党総裁選を制し、内閣総理大臣の座に就けるのか?
武藤泰山(遠藤憲一)と出会う以前の秘書・貝原茂平の物語――。ドラマ「民王」スピンオフ。
クールで有能な秘書貝原のエピソードを、総裁選の仁義なき票集め、泰山との出会いから真の秘書の使命に目覚めていく過程、貝原と詩音の恋と野望を持つ者同士の駆け引き、貝原の過去を絡めて描かれていくスピンオフドラマ。
クールで有能な面と片思いしていた詩音の言動にどぎまぎする青いところのギャップが良き貝原が、はまっている高橋一生の演技と魅力、小悪魔的な相武紗季の演技と魅力が、印象的。
「無能な善人と有能な悪人、どちらを選ぶべきか?」
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