べるーし

傷だらけの天使のべるーしのレビュー・感想・評価

傷だらけの天使(1974年製作のドラマ)
5.0
こんなに面白いドラマがあるとは....!
暫定オールタイムベストドラマです!!最高のドラマをありがとうございます!!!

ショーケンのカリスマ性を決定付けた日本ドラマ史に残る伝説の作品なワケですが、あの有名なオープニングからもう衝撃的で!兎に角泥臭い、いや汚い!なのにハードボイルドで超カッコええ!最高やん!

謎解きやら任侠やらカーチェイスやら親探しやら、何でもござれな内容の全話全話が映画の様に濃密なので映画ファンは必見です。何せ深作欣二や工藤栄一等、当時の売れっ子映画監督が手掛ける回多数な故に内容も映画並。その点はパート1のルパンみたいでしたね。いや、ルパンを実写化するならこんな感じになるんやろな。

ドラマは映画より一味落ちると思っていたのですが、少なくとも昔は違ったんやなぁと。この点では昭和は羨ましい限り。それにしても深作欣二回の勢いは最早化け物レベルww 特に初期10話ずっとそのペースなおかげで連続視聴は胃もたれ不可避ですw

まだまだ若いショーケンと水谷豊、他大勢のスターがまた全員濃い役ばかり。主演二人の若々しい演技もそうなんですが、若いのにこんな貫禄ある俳優なんて今の時代にはいませんよなぁ。はぁ〜....。
印象的なゲストと言えば寅さんシリーズの前田吟が広島死闘篇以来のヤクザ役!いや、初っ端から山守のおやじこと金子信雄まで!どこまでもドラマの皮被った映画やなぁ。

また音楽も井上尭之なだけあってか何もかもがノリノリで御洒落。こんなに印象に残る上にトマトやコンビーフを貪りたくなるテーマ曲を作曲出来るなんて並大抵の事ではないと思います。間違いなく。

ただ「アニキ〜!」の呼び声が恋しくなる最終話はちょいとつらい。いきなりの地震って...しかも「日本沈没」からの流用w 全てが崩れ去る事を表した幕開けだったのかなと、ちとションボリしながら考えてしまいます。でもラストシーンは間違いなく日本ドラマ史上最高の名シーンで、今作を名作足らしめた最大の要因の一つでした。ブルーレイ買わなきゃなぁ!アニキ〜!アキラ〜!
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