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監察医朝顔のキャラメルのレビュー・感想・評価

監察医朝顔(2019年製作のドラマ)
4.3
〝監察医“
行政解剖を行う医師のこと。でも朝顔先生は大学生への講義時に『法医学者は命を救うことはできないが、ご遺体に耳を傾けることのできる唯一の存在。亡くなられた方の最期に寄り添い、生きている間に伝えたかったことを、証を一つでもみつけようとする』と言っていた。もう死んでしまった人の身体を解剖する。そんな恐ろしいことを職業にするなんてすごいなと最初は思っていた。でもこの法医学者がいなければその人がなぜ亡くなって、どんな思いで死んでいったのかを明らかにできない。そうしないと残された家族や周りの人は次のスタートをきることができない。解剖前には必ず黙祷をして、手をかざし、教えてくださいと願う。必要不可欠な職業だと思った。
そしてその法医学者としての成長だけでなく、このドラマはもう一つの大きいテーマとして〝東日本大震災“と〝家族″が挙げられていた。今じゃもう昔の様に思われるあの大震災。私はその時中学1年生で、道徳の時間だったことを覚えている。大地震と津波、あれでどれだけの人が亡くなったのだろう。ボランティアで募金活動を行ったりしたけどやはりどこか人事で。きっと本当に体験したり大切な人が関係していないとわかり得ない事なんだと思う。朝顔とその父も母を震災で失い、その母の死体が見つからない。死んだかどうかもわならないなんてどれだけ辛いんだろうなと。父はずっと仕事を理由に一緒に行かなかった自分を責め、母を探しに東北へ通い続ける。朝顔は自分のせいだと責め、またトラウマから東北の地に入ることもできない。そんな朝顔も桑原くんと結婚し、娘を産んで家庭を築く中で過去と向き合っていく。この桑原くんがとても素敵でキャラクターも何気ないセリフ1つひとつが暖かくて私が結婚したいと思った笑
娘のつぐみちゃんも可愛すぎた。じいじとの絡みが最高だった。子供のなんで?の言葉ってすごく純粋で時に残酷。でも改めて考えるきっかけにもなる。子供を産んで育てていく中で、自分がお母さんになる中で色んなことに気付いて思って、成長する。やっぱり母親って偉大だなって思う。
そして数ある事件の中でのゆいさんの死。知り合いの、またその中でも親しい友人の死と向き合い、疑わなくてはいけないのってどれだけ辛いんだろう。虐待でなく、事故だと証拠をもって証明できたのは数多くの検証とそして解剖結果だと思う。この回は見てるのが辛かった。さぶちゃんと子供がまた一緒に暮らせてるといいなと思う。殺人を自殺と見せかける姉妹、一方で事故を殺人と間違われる家族。結果一つでその人たちの人生が変わる。
毎日何千件とある事件。そして死体。一人ひとりの身体に、その人の人生に毎日向き合って死因を究明する。特に災害時。監察医だって1人の人間。辛くないはずがない。本当にすごい職業だと思った。
様々なテーマが、学びが、家族愛がある素敵なドラマだった。