のりまき

新米刑事モース ~オックスフォード事件簿~ シーズン1ののりまきのレビュー・感想・評価

-
由緒正しい家柄の嫡男が社交界デビューしたかのような印象のこの作品。ホームズやポワロがお好きな人はどハマりするはず。隅々まで丁寧に作られていて、まだ色々未熟なモース君がひたむきに謎に取り組む姿は見るものをサーズデイ警部と同じく保護者の眼差しにしてくれます。そしてカチリとハマって見事に暗号を解読するシーンは共に息を飲むはず。爽快さと物悲しさの混じり合う秋のような空気を是非味わってください。細部に神は宿る。

『毒薬と令嬢』エキセントリックな女性に肩入れするモース。音楽のバランスといい、周期表を使った暗号といい、『Theモース!』という回。見たことない人への1番のオススメはこれか?
『殺しのフーガ』オペラをなぞって行われる連続殺人。アリアにのせて猟奇的な殺人を追うモース。脇キャラ達がとても良い。監察医がモースの手当をするシーン。デリカシーに欠ける優しさがいかにもその職に就いている人っぽい、まだ青いモースが警部に縋るところは切ない。
『家族の肖像』大学教授が交通事故死。しかしその裏には土地買収の黒い噂が…。格調高い大学のロケハンやファッションや車等見処だらけ。ストーリー的にも過去の因縁やそれぞれの家族の関係が垣間見えて趣がある。雪景色が効果的で、床が濡れているところなんて唸ってしまう。
のりまき

のりまき