Mai

シッツ・クリーク シーズン 6のMaiのレビュー・感想・評価

シッツ・クリーク シーズン 6(2020年製作のドラマ)
4.3
最終シーズンは1話1話噛み締めるようにじっくり観た。このドラマは本当に"観れば観る程味が出る"スルメのような魅力がある。最終シーズンはここまでのローズ一家の道のりを思い出して、感慨深くなってしまった。出てくる人誰もが愛おしい。あたたかくてユーモアのある人ばかりで、あらためてキャラクター作りに時間をかけたんだなと納得した。

今までドラマや映画を観て、悲しい出来事が起きるシーンで涙が出てきたことは何度もあったけれど、結婚式のシーンを観てこんなに感動するとは自分でも驚いた。退場の時にモイラが「ただ一人の息子の結婚式なんて、感傷的になるほどのことじゃない」とボロボロ泣きながら話すシーンで涙腺が崩壊した。すごくモイラらしい一言だと思った。

最後まで観終わってそのままドキュメンタリーも鑑賞。ダニエル&ユージン レヴィ親子のドラマに対する真剣な熱い思いが伝わってきて、また涙した。LGBTQに対する明るいイメージを作り出したこのドラマはとても意味がある。テッド役のダスティン・ミリガンも言及していたが、「赤ワインが好き。でも白ワインも好き。ラベルじゃなくて中身が好き。」デヴィッドがスティービーに言ったこの台詞は私もとても印象に残っている。ひとつひとつの意味のある台詞が、重いものではなくサラッと放たれるので逆に胸に響く。一話から最終話までブレることがなく貫かれていた。

このドラマを知らずに人生を過ごしていくところだった。危ない危ない。最終話から続いていくローズ一家とシッツ・クリークの住人達の幸せを願っている。
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